ひろいの徒然ブログ

アパレル生産管理自営の日々や子育て

生産管理から見るアパレルの現状(工場さんへ向けて)

クオリティの低下問題

おはこん失礼。ひろいです。

今回は縫製工場の現状と、問題点。今後の課題なんかを生産管理をしている自分の視点でつらつら書きます。

※あくまで主観

 

僕はメーカーさんや、個人さん含めて服や服飾雑貨(かばんとかマフラーとか小物)を現場に生産を依頼・その管理をする仕事をしています。

 

最近(といってもここ数年じわじわと)生産の中間で製品を確認していて分かること。

端的にいうとクオリティがかなり落ちてきていると思われます。

理由は幾つかありますが。。。

 

①国内の職人が育ってない(高齢化・後継なし)

②低賃金

③儲からない(工賃が安い)

④海外研修性頼り(中国の景気によって来てくれる人のレヴェル変わる)

⑤意識の高い生産管理がいない

⑥労働時間の不安定さ(安定した生産でなく、季節性がある為)

 

ぱっと思いつくことで①~⑥、まあまあ繋がっている内容ですが

はっきり言って個人や、数社の力程度で変えることができる問題ではないのは間違いありませんね。。。

①②③④はもはや国やそれに匹敵する大きな規模で動かないと改善しない問題に思えますのでまた後日に問題提起します。

 

個々で改善できる⑤⑥(いちおう③もからめて)について

現場(工場)さんは一度考えて欲しいです。

 

たしかにブランドによっては安い工賃で凝ったものを縫うこともありますし、苦労してもなかなか豊かになるわけでもないのに きっちり完璧なものを生産しろと言われても 

無理!!!!!

わかります。

ですが、良くないものを生産すると 次の仕事につながりません。

きついとは思いますが、まず現場が仕事で利益を確保するには モノづくりである以上 クオリティというのは切って離せないものです。

順序を追ってクオリティを守りましょう。

 

①メーカー一方通行の希望工賃は受けない(生産なので時間にあわせて工賃を決める)

②暴利はとらない(①にあわせ かかるものはかかる。けど取り過ぎはバレます)

③クオリティに不安があれば生産途中で先方に確認・相談する(時間がなくて進めてしまいがちですが、ここ大切です)

④クオリティサンプルを制作しておく(お互いのための証拠)

⑤受けたなら納期は守る 無理なら断る

 

これを継続するだけで、以外にオンリーワンの現場に近づきます。

工賃が安い、やってられない。わかります。

では工賃を上げるために、お客さんから高いお金を出してでも仕事を任せたいと思われるためには

安い安いと言う前に、きっちりこなして

うちはこれだけきっちりやっているのだから、これだけのコストはかかる!

と堂々と言えるようにしていって欲しいです。

 

地域によってそんなに大きな工賃差はでないはずなのに、なぜか差が大きかった縫製業。そのせいで多くの現場が失われています。

全国的に生産量も減ってますし、そこに対応していくために

クオリティを高めて

適正な工賃を頂く

非常に現場にちかい立場にいる自分自身。

頑張っていきましょう!日本のクオリティと胸張っていける工場をめざしましょう!